大学教育におけるウィキペディアタウン活用の試みについて

はじめに 

Wikipediaを教育の実践のなかに取り込んでいく試みには「Wikimedia Education」で示されている通り、すでに多くの事例があり、近年その勢いはさらに加速している。同時に、日本国内における取組としての“ウィキペディアタウン”は、グループでの作業や街歩きの体験なども含め、とりわけ教育実践との相性の良さを示してきた。二松学舎大学文学部都市文化デザイン学科では、2018年より大学での教育の一環としてウィキペディアタウンを実施している。この2018年時点で、大学での教育にウィキペディアタウンを取り組む試みはいくつもあった。ただ二松学舎大学では、ゼミの活動の一環としてウィキペディアタウンに取り組むということをしており、この点では新しさはあったように思う。 

大学教育の一環としてウィキペディアを活用しようとした理由は明快だ。一つは、大学生に求められるさまざまなスキルがウィキペディアの記事編集の作業に凝縮されていること。資料をしっかりと読み、そのなから重要な情報を洗い出して、対象を適切に記述するための記事構成を考え、出典を示しながら簡潔に情報を文章としてまとめていく。ここには「問いの設定」というものは求められないが、レポートや卒業論文を書くために必要なスキルはこの作業を通してあらかた揃う。もう一つは、楽しいこと。歴史ある事物に実際に触れたうえで、それについて書かれた資料を照らし合わせていく作業は、個人差はあるがかなり(人によってはものすごく)楽しい。加えて、ウィキペディアで新規記事を公開した場合、その記事はパブリックなものとして残りつづけていく。このことが、はじめて記事を公開した人間には驚きもあり(怖くもあり)楽しくもある。もちろんその記事には加筆修正が加えられていくことになるが、そのプロセスも楽しかったりする。学びにおいて、楽しいことはものすごく重要だ。 

2020年2月に開催した秋葉原でのウィキペディアタウン
File:Wikipedia_town_in_Akihabara_vol.4_2020-02-15_(2)_sa.jpg on commons.wikimedia.org / Photo by Araisyohei / CC-BY-4.0

2018年から継続してきた二松学舎大学でのウィキペディアを活用した教育実践は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一時期休止せざるを得なかったが、2022年度に入り再開することができた。本稿では、2018年からの取り組みの概略をまとめたうえで、初年次教育の一環としての取り組みについて報告する。

二種類の取り組み 

二松学舎大学では、ウィキペディアタウンの枠組みを利用しながら、大きく異なる二種類の教育実践を試みていった。順に説明していく。 

初年次教育の一環としてのウィキペディアタウン 

2018年、二松学舎大学の文学部新学科として都市文化デザイン学科が設立された。国文学科、中国文学科につづく三つ目の学科だ。文学部では毎年新入生歓迎イベントというものを行っており、例年、国文学科では歌舞伎鑑賞、中国文学科では京劇鑑賞を行ってきた。では新設された新学科において、新入生歓迎イベントとして何を行ったか。これが、ウィキペディアの記事執筆ワークショップだった。基本的にはウィキペディアタウンのフォーマットを踏まえ、それをかなり簡略化した形でのワークショップを組んだ。具体的には、街歩きや写真撮影は省略し、必要な画像は事前にウィキメディア・コモンズにアップロードしておき、各トピックを扱うグループごとに代表的資料を共有して作業をすすめていってもらう、という形をとった。 

なお、このワークショップの準備は、ワークショップ実施の責任者となった谷島貫太専任講師(当時)のゼミの学生が、ゼミの活動の一環として進めていった。つまりこのワークショップは、教育の実践としては二重の側面があった。一つはワークショップに参加する一年生たちの教育。もう一つは、ワークショップの準備を進めていくゼミの学生たちの教育だ。ちなみに初年度は当然ながら新設学科の学生は1年生しかいないので、ゼミの学生は国文学科の学生で構成されていた。 

都市文化デザイン学科は一学年あたり60名が在籍している。この人数でウィキペディアタウン形式のワークショップを行うことには、非常な困難が伴った。まずトピック選びと資料探しの作業が膨大となった。また当日も、グループが多いので作業の進捗にも大きなばらつきが発生してしまった。結果、全体のファシリテーターとして入っていただいた日本語版ウィキペディア管理者(当時)の日下九八氏に大きな負担をかけることになってしまった。ウィキペディアタウン形式で大人数の学生を対象としたワークショップを実施することにともなう困難はその後も付きまとうことになる。2022年度にはこの困難に対する対策を講じたが、これについては後述する。ひとまず、以上が学部1年生向けのウィキペディアタウン形式のワークショップの概要である。 

ゼミ主体で実施する一般向けのウィキペディアタウン 

ウィキペディアタウンへの参加は、大学生にとって必要ないろいろなスキルを身につける場として機能するが、主催者、運営者としてかかわるとなると、まったく別種の、しかしとても貴重な経験を積む場ともなる。主催者はワークショップで扱うトピックを選ぶところからはじめなければならない。そのためには、当該地域についてある程度は詳しくならなければならず、準備のためにいろいろと歩き回ったり図書館で資料を漁ったりする必要が出てくる。同時に、参加者を集めるための広報もしなければならない。そうなると、ワークショップの意義ついても説明できなければならない。また準備を進めるなかで地域の方に協力を仰いでいこうするならば、地域とのかかわりも必然的に生まれてくる。 

学部1年生向けのワークショップではウィキペディアタウンの形式をかなり簡略化した形で実施していたが、こちらでは街歩きも含めたワークショップを実施していった。初年度はかなり手探りだったが、次年度以降、学生たちにも少しずつノウハウが蓄積されていった。また、卒業論文に代わる卒業制作としてウィキペディアタウンの運営、実施にかかわる学生も出てきた。二松学舎大学では2018年度から秋葉原にサテライトキャンパスを開設していたので(2021年度いっぱいで閉鎖)、秋葉原のキャンパスを会場とし、「ウィキペディアタウンin秋葉原」と銘打って新型コロナウイルスの感染拡大前までに4回のワークショップを実施した。以下、簡単に紹介する。 

  1. 「ウィキペディアタウンin秋葉原 vol.1」 
  2. 「ウィキペディアタウンin秋葉原 vol.2」 
  3. ウィキペディアタウン in 秋葉原 Vol.3 
  4. ウィキペディアタウン in 秋葉原 Vol.4 

この4回目のウィキペディアタウンが開催された2020年2月には、すでに日本国内で新型コロナウイルスの感染が確認されており、この回を最後に、二松学舎大学でのウィキペディアタウンの実践はしばらく休止せざるを得なくなった。 

二松学舎大学でのウィキペディアタウンの再開 

2022年度に入り、対面授業の再開など大学での活動もある程度は平常化していった。そうしたなか、ウィキペディアタウンの実践についても再開することとなった。ただ、2年の休止をはさんだことで、ゼミ内でのノウハウの継承はいったん途絶えてしまった。以下では、再開後のウィキペディアタウンの取り組みについて、紹介していく。 

初年次教育の一環としてのウィキペディアタウン 

2022年度に入り、学内での検討の結果ウィキペディアを用いたワークショップを再開することが決定された。これまでは、まずは学部一年生向けのワークショップを行い、そこでゼミの学生が経験を積んでから一般向けのウィキペディアタウンを実施するという流れになっていた。今回も同様に進めることとし、まずは学部1年生向けのワークショップ実施の準備を進めていった。 

実施体制 

まずは実施体制の確立である。主体となるのは、これまでもワークショップの実施を担ってきた都市文化デザイン学科の谷島貫太ゼミだ。ゼミ内からは3名の4年生が手を挙げた。卒業制作として、ウィキペディアタウンを実施していくコアメンバーだ。加えて3年生の2名がサポートメンバーとして加わった。学部1年生向け、一般向けの2回のワークショップをサポートするファシリテーターは、感染症拡大に伴う活動休止前のワークショップでもファシリテーターを務めていた、ウィキペディア日本語版管理者のAraisyohei氏にお願いした。

ワークショップ形式 

準備を進めるにあたって、最初に検討されたのがワークショップの形式だった。新型コロナウイルス感染症拡大前の実施ケースではチームごとに新規記事を作成する方式をとったため、グループの数だけトピックを準備しなければならなかった。今回のワークショップ実施に際しては、サンドボックスを活用した新しい形式を試みることにした。 

学部1年生向けのワークショップでは50名近くの参加者が見込まれたため、12チーム編成とすることにした。この12チームを二つのグループにわけ、それぞれに課題のトピックを割り振る。すると各グループの6チームが同じトピックを担当することになる。そのうえで、チームごとの作業はサンドボックスに反映させていってもらう。すると、たとえばAというトピックについて、チームごとのサンドボックスに計6本の記事ができることになる。これが2グループあるので、Aというトピックに6本、Bというトピックにも6本の計12本の記事が完成する。ワークショップの最後ですべての記事に講評を行い、2つのグループそれぞれでもっとも優秀な記事と判断されたもの各一本を最終的に公開する、という流れだ。 

この方式にはいくつか明確なメリットがある。まず、用意しなければならない課題トピックの数を大幅に減らすことができる。そのことは同時に、調査しなければならない資料の数を減らせることも意味する。また、最終的に公開される記事のクオリティコントロールにもつながる。多くのチームでそれぞれ別の記事を執筆すると、どうしてもクオリティ面で問題のある記事もでてきてしまう。今回の方式であれば、6種類のなかのもっともすぐれた記事を選ぶことができる。ただデメリットやリスクもある。最初に懸念されたのは、共同編集の問題だ。公開記事は当然ながら共同編集が可能だが、サンドボックスでは通常共同編集はできない。これについては、共同編集を可能とするコードをサンドボックスの冒頭に書き込んでもらうというオペレーションでクリアできるとAraisyohei氏からアドバイスがあった。また同じトピックについて書かれた複数の記事から、優秀なものを一つだけ選ぶということが現実な判断として可能か、という懸念もあった。少し角度の違う、同程度にクオリティのある複数の記事を一つ選ぶのはなかなか難しい。ただそうした複数の記事を統合するとなると、ワークショップ内の短い時間では容易ではない。この点は、ワークショップ本番でもファシリテーターを悩ませることとなった。一番不安であったのは、複数のサンドボックスで同時に同じトピックについての編集が行われていくという動きが不審に思われないかという点だった。これは普通には生じない動きだ。この点は、何かあればファシリテーターのAraisyohei氏に対応していただくこととした。ほかにも懸念点はあったが、今回はサンドボックスを活用し、同一トピックについて複数グループが並行して記事を執筆していくという方式を取ることとなった。 

大きな枠としては、これまでの学部1年生向けのワークショップと同様、街歩き/取材の部分を省略した簡易版のウィキペディアタウンの形式を踏襲した。 

事前準備 

事前準備は大きく三つのステップで進められた。順を追って説明していく。 

1. 資料探し

最初に行ったのは、指導教員の研究室にある書籍から、まだウィキペディアの記事になっていないトピックを洗い出すことだった。一口坂、牛ヶ淵公園、九段坂、中坂、東郷元帥記念公園が候補として挙げられた。これらのうちから2つをトピックにする予定だった。東郷元帥記念公園は、工事中のためウィキペディアに掲載する写真があまりふさわしくないという理由で候補から外すこととした。他の坂は、一年生が記事を執筆するうえで何について書いているか分かりづらいのではないかという理由でこれらも外した。そこで、大学のキャンパスがある九段下周辺かつ見たときに分かりやすい史跡、文化財をテーマにし、トピック探しを始めた。その後牛ヶ淵門、愛全地蔵尊、五十稲荷神社(栄寿稲荷神社)、妙法衛護稲荷神社、世継稲荷神社、牛込見附など新しい候補をいくつか挙げ千代田図書館で資料を探した。1年生向けのため資料の数は3冊を目安とし、千代田図書館のレファレンスサービスを利用した。

2. トピック決め

候補のうち、牛込見附の資料は江戸城の歴史やイラスト、歴史説明が付された案内板など、一年生にも扱いやすい資料があったため、トピックにすることに決めた。二七山不動院の資料も探したが、レファレンスサービスを利用しても見つからず、インターネットの情報しか得られなかったため参考資料としてふさわしくないため候補から外した。五十稲荷神社、妙法衛護稲荷神社、世継稲荷神社などの稲荷神社は千代田の稲荷をまとめた本がありいくつか資料があったため五十稲荷神社をトピックにすることに決めた。よって牛込見附と五十稲荷神社を一年生向けのトピックとして決定した。

3. マニュアル作成その他

ほぼ完全な初心者だけで構成される50人近い参加者たちにスムーズに作業をすすめてもらうためには、なんらかのマニュアルが必要になる。ただ詳細すぎても消化しきれない。ということで、最低限の情報を盛り込んだ簡易マニュアルを作成することとした。その内容は大きく1)アカウント作成方法、2)参考になる既存の記事の記事をみつけ、そのソースコードを確認する方法、3)見出しやリンクなどのコマンド、4)ウィキペディア・コモンズへの画像アップロード方法、となっている。直感的にわかるよう、実際の画面のスクリーンショットを組み合わせてマニュアルを作成していった。 

 なお、マニュアルにウィキペディア・コモンズへの画像アップ方法を紹介してはいたが、今回のワークショップは街歩き/取材は省略する。そのため記事に使用する写真資料については、スタッフが事前に撮影を行い、ウィキメディアコモンズにデータをアップロードした。

参加者の事前準備 

 ワークショップ本番の10日ほど前に、関連する授業の時間を使って参加者たちの事前準備作業を行った。 

1. 当日の出欠確認

ワークショップ当時に参加できる実際の人数の最終確認

2.チーム分け

実際に参加できる学生でチーム分けを行い、留学生の日本語能力なども考慮し調整を行った

3.サンドボックス担当者の決定

ワークショップ本番では、各チームごとに一つのサンドボックスを使用しそこに作業を集約する予定となっている。当日混乱しないよう、あらかじめサンドボックスを使用する担当者を決めた。

4.チームごとの共有Google docsの設定

ワークショップ中にチーム内で作業を共有する際にはGoogle docsも活用することとした。そこであらかじめ事前準備の段階で、チームごとにGoogle docsの共有設定を行った。

5.アカウント事前作成の周知

ワークショップの会場で参加者が一斉にアカウントを作成しはじめると問題が生じる可能性が高い。そのため事前にウィキペディアアカウントを作成するよう周知した。

ワークショップ本番 

2022年12月17日(土)、13時から16時のスケジュールで、二松学舎大学九段キャンパスにて文学部都市文化デザイン学科1年生向けのウィキペディアタウンを実施した。13時のイベント開始に合わせ、11時30分より運営メンバーが集合し会場準備や資料整理などの作業を行った。ここでは扱うトピックである「五十稲荷神社」「牛込見附」について説明を行うための準備、当日の作業様子を撮影するメンバー決めなどより上手く進行するため細かい作業分担を行った。12時30分よりファシリテーターであるAraisyohei氏含む運営メンバーによる最終打ち合わせを行い、本番に備える。 

ファシリテーターによる講評の様子

13時よりイベントがスタートした。最初の30分はAraisyohei氏によるオリエンテーションを行った。ここではウィキペディアやウィキペディアタウンについての説明、ファシリテーターの説明などを中心に1年生にウィキペディアについてまずは知ってもらう。その後、「五十稲荷神社」「牛込見附」の記事を執筆するため教室2つを利用し作業を進めた。 

作業開始直後にいろいろと問題が発生した。まず当日欠席者が出てチームの人数が足りなくなったところがあり、急遽、チーム間でメンバーを移動してもらう必要が出た。それ以上に重大だったのは、事前にアカウントを作成してこなかった参加者が、その場で作成を試みるもIPアドレスに対する広域ブロックの関係でどうしてもうまくいかない、というケースがそれなりに出てしまったことだった。アカウントを作成できなければサンドボックスの共同編集ができない。事前に用意しておいたGoogle documentで文章を共有して代理でアップロードしてもらうことは技術的には可能だが、そうすると記事作成者が持つべきである著作権の観点からも管理がややこしくなる。この点は、サンドボックス編集時に編集概要説明欄に必要な情報を注記する、という形で対応することとした。 

学生スタッフは1つの教室に1人配置しスムーズに進行できるようサポートを行い、また並行して作業の様子の撮影を行った。1年生の作業について最初はコミュニケーションがとれておらず作業までに時間がかかったが、運営メンバーが事前準備した操作マニュアルやその場での質疑応答に徐々に対応できイベント後半になるにつれコミュニケーションそして作業スピードを大きく上げることができた。当初予定より30分ほど延長する形でほぼすべてのグループがサンドボックスへの記事公開までこぎつけることができた(一部、アップロードが講評の時間内にずれ込んだチームもあった)。 

16時00分より教室を移動して講評パートが開始された。グループごとにサンドボックスに公開した記事について簡単な説明を行い、それに対してファシリテーターのAraisyohei氏が講評を行っていった。最終的に「五十稲荷神社」「牛込見附」それぞれについて、総合的な観点から1つのチームを選定し、そのチームが作成した記事をウィキペディア上に公開した。選定に際してファシリテーターから「限られた時間でどのような資料を参照し、かつ記事を仕上げていくことの難しさとともに達成感を感じられたのではないかと思う。今回の選定はかなり難しかった。今日で終わることなく追記を続けていってほしい」と講評があった。

振り返り 

今回のワークショップでは、サンドボックスを使い、複数のグループが並行して同じトピックについて記事を書いていくという新たな方法を試みた。最終的には各グループがサンドボックス上で記事を公開でき、またそのなかから選ばれたものを正式にウィキペディア上で公開する、というところまで持っていくことはできた。大筋としては、今回のワークショップ形式を成立させることはできたかと思う。しかし課題も多い。 

今回直面した課題は大きく二つに大別できる。一つは、今回のワークショップ形式からは切り離すことのできるものだ。アカウント作成に関する課題については、事前周知の徹底と、またレンタルのポケットWi-Fiを用意して直前でもアカウントを作成できるよう準備をしておく、といった対応が考えられる。当日の欠席者によるチーム編成の混乱は、チーム数を減らして配分するという対応を取ればもう少しスムーズに進めることができた。今回は3人で作業するチームが複数できてしまった。またマニュアル作成においては、脚注のつけ方の情報をもっとわかりやすく共有しておくことの必要性を強く感じた。これらは、サンドボックスを用いて編集するかどうかに関係なく対応すべき問題だ。今回のワークショップ形式に直結する課題としては、最終的に一つのグループが作成した記事を選ぶ際の手順だ。ある程度事前に予想されたとおり、単純には優劣を比較できない性質を異にする記事から一つ選ぶことには困難が伴った。せっかくであれば、6チームの作成した記事を見比べ、そこから使える要素を取り出して一つの記事に統合していく、という作業の時間を取った方がサンドボックス方式のポテンシャルを十分に引き出すことができるだろう。ただそうするとその分時間が必要となるわけで、悩ましい問題だ。このように課題は少なくなかったが、多くの人数を扱うことのできるワークショップの形式として、小さくない可能性を感じることはできたように思う。

ここでの反省も生かし、この約2か月半後に一般向けのウィキペディアタウンを開催する運びとなった。