2025年のWikiCredConは、ウィキペディアを脅かす脅威に挑みます

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Metaがアメリカ合衆国でのファクトチェックプログラムを終了する一方で、より政治的なコンテンツを推進することを約束しており、大規模言語モデル(LLM)の力による検索結果は私たちの「共有する現実の基盤」に大きな影響を与えている可能性がある中で、ウィキペディアは―世界で最も閲覧される上位10のウェブサイトの中で唯一非営利であり―、インターネットにおいて最も信頼できる情報源の一つとして考えられています。ウィキペディアの信頼性はインターネットの他の場所の情報改善に役立ち、検索エンジンや音声アシスタントや大規模言語モデルのために重要なデータを提供してきました。そして、ボランティアの投稿者、編集者、他のウィキメディアンからなるコミュニティのおかげで、ウィキペディアは情報の完全性を守る最前線に位置しています。

しかし、2025年の年頭に際して、ウィキペディアはまたもや危機にさらされています。イーロン・マスクが定期的にウィキペディアの買収寄付の中止を宣言している上、ウィキペディア編集者を特定し標的にし告発するキャンペーンが組織され、編集者に影響力を及ぼし編集行為を変更させようとしているのです。

ウィキペディアンの皆さんを、2025年2月14日から16日までサンフランシスコで開催される、WikiCredCon 2025にご招待いたします。

ウィキペディアンの皆さんを、2025年2月14日から16日までサンフランシスコで開催される、WikiCredCon 2025にご招待いたします。主催者はインターネット・アーカイヴで、WikiCredConは3日間にわたり、講演、ワークショップ 、アンカンファレンス形式のハッカソンが行われます。参加者はウィキペディアン、ウィキメディア財団の役員、偽情報研究者、政策専門家、技術者、そして取材するジャーナリストです。   

WikiCredCon 2025のテーマは「信頼できる情報源」で、編集者に対するハラスメントや増大する告発と闘い、偽情報を防ぐシステムの強化、ウィキペディアのグローバルなボランティア投稿者ネットワークのための引用ツールの構築も含みます。

インターネット アーカイブの本部は、カリフォルニア州サンフランシスコのリッチモンド地区、ファンストン通りにあるギリシャ風の柱を備えた新古典主義の建物、旧フォース チャーチ オブ クライスト サイエンティストにあります。Image by Girl2k, from Wikimedia Commons. Public Domain.

WikiCredCon 2025 の対象者:

  • 信頼性の問題に関心を持ち、WikiCredに参加してツールの構築のための構造的アプローチをしたいウィキペディアン
  • ウィキペディアの情報源の信頼性に依存しているプラットフォーム、研究者、組織その他の人々
  • 技術政策専門家
  • 技術、政策、偽情報を扱うジャーナリスト

WikiCredCon 2025 は、2024年秋にウィキペディアコミュニティを対象に行われた調査結果からのフィードバックを取り入れています。調査に回答したウィキペディアンたちは、ウィキコミュニティの中での偽情報、誤情報、失われた情報に関わる問題、特に2024年のアメリカ合衆国の選挙に関わる問題や、現代の科学、医学、ワクチンに関わる問題に取り組むための、明確で実行可能なステップが必要だと語っています。

会議の講演、ワークショップ、活動は、次のテーマに沿って企画されています。

  • メディアリテラシーの推進:編集者も利用者も情報源と内容を批判的に評価できるようにするための、教育用の素材と訓練資料を開発する。
  • 引用の透明性の強化:よりよい引用注記や情報源を独立して検証するツールを通じて、ウィキペディアの参照をより明確により透明性のあるものにする方法を検討する。
  • 偽情報との闘い:信頼できない情報源にフラグを立て、間違った情報を修正し、引用の品質を自動的に検証するのに役立つアルゴリズム、ボット、そしてダッシュボードを創設し改良する。
  • 編集者の力量を高める:より正確なメタデータや引用ボットを開発し、編集者が高品質な情報源にアクセスし。データベースを統合し、効率的な引用プロセスをとれるツールを開発する。
  • 長期的な連携:偽情報の専門家と協働し、特に問題の多い、あるいは高度に編集され攻撃を受けやすく不正操作されやすいトピックスについて、ウィキペディアのガイドラインとベストプラクティスを更新する。

今年の会議は、北アメリカウィキ会議の一環としてマサチューセッツ州のマサチューセッツ工科大学ケンブリッジ校で開催されたWikiCredCon 2019に続くものです。少なくとも350人以上のウィキメディアン、図書館員、データサイエンティスト、学術・文化の専門家が北米大陸からWikiCredConに集まり、インターネット・アーカイヴ、ウィキメディア財団、ウィキ教育財団、グーグル、アップル、フェイスブック、そしてマイクロソフトの首脳陣が参加しました。

WikiCredCon 2019 が開始したWikiCredプロジェクトは、ウィキメディアコミュニティがインターネット上およびその他の場所において情報リテラシーと信頼性向上に役割を果たせるよう、研究、ソフトウェア開発、会議などを支援するマイクログラントを提供します。Cite Unseenは、ウィキペディアの引用の性質を視覚化するツールで、テキサス州オースチンで2018年11月に開催されたWikiCredConと、それ以前の信頼性会議から生まれました。

インターネット・アーカイヴは、ウィキペディアコミュニティと協力し、リンク切れ修復の問題を解決したり、印刷物の出典を簡単に検証できることでプラットフォームの信頼性向上と強化に貢献してきた長い歴史があります。

2018年11月のWikiCite会議後にインターネット・アーカイヴを訪問したウィキメディアンたち。Image by Fuzheado, from Wikimedia Commons. Image license:  Creative Commons Attribution-Share Alike 4.0 International

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プログラム・アイデアページをチェックして、新しいセッションが会議プログラムに追加されていないか確認してください。そしてどうぞWikiCredCon 2025へ参加登録ください。

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