ウィキペディア記事「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を立項する

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稲門ウィキペディアン会の Eugene Ormandy です。2025年2月2日、日本語版ウィキペディアに「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を立項したので、その経緯などをまとめます。

稲門ウィキペディアン会のロゴ (Uraniwa, CC0)

経緯

松尾豊さんの著作『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』を読んでいたところ、作家の星新一さんのショートショートを人工知能に作成させようとするプロジェクト「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」についての記述がありました。私はそこそこキャリアを積んだウィキペディアンなので、この記述を目にした瞬間「ウィキペディアに立項されていなさそうだ」と予想。実際に確認したところやはり未立項だったので、渋々自分で作ることにしました。

星新一 (Public Domain)

調査

その後、松尾さんの著作以外に出典として使える資料がないかの調査を開始しました。まずは、購読している日本経済新聞の電子版を検索したところ記事が2件ヒット。検索エンジンによる調査でも、カレント・アウェアネス・ポータルと、WIRED、webちくまの記事がヒットしました。つまり出典を合計6件確保できました。小さなウィキペディア記事ならこれで十分です。

なお、もちろん公式サイトもヒットしましたが、日本語版ウィキペディアのガイドライン「Wikipedia:信頼できる情報源」は「ウィキペディアの記事は一次資料に基づくべきではなく、むしろ一次資料となる題材を注意深く扱った、信頼できる二次資料に頼るべきです」と記しているので(2025年1月14日 (火) 11:10 (UTC)版)、出典としては用いませんでした。

せっかくなので、追加調査も実施しました。具体的には、私が科目履修生として在籍している放送大学のオンラインジャーナルに収録された「日経BP記事検索サービス」を活用。キーワード検索により、『日経ビッグデータ』『日経パソコン』『日経サイエンス』の記事を見つけることができました。

また、同じく放送大学オンラインジャーナルに収録されている「朝日新聞クロスサーチ」も活用しようと思ったのですが、同時アクセス数がオーバーしていたため断念。もうこの段階で、そこそこの記事は書けるなと思ったので、調査を打ち切り執筆に着手しました。

執筆は単なる要約作業です。日本語版ウィキペディアには「Wikipedia:独自研究は載せない」という方針があるので、それに則り淡々とまとめました。下書きページ(利用者ページ)で記事を書き上げたのち、ウィキデータ項目「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ (Q132042335)」を立項。その後、日本語版ウィキペディアの標準空間に「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を立項しました。

まとめ

日本語版ウィキペディアに「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を立項したので、その経緯などをまとめました。本稿がどなたかのお役に立てば幸いです。

余談

ウィキペディアの執筆記は下記のとおり何本か書いているのですが、そのたびに「ほーんとつまらないな」と思っています。記事の内容はもちろん、執筆作業自体も全く面白くないのですが「ウィキペディアという他に類をみないウェブメディアの形成過程についての一次資料は一定数必要だろう」という義務感に基づき、似たような内容の執筆記をウィキメディア財団のブログに粗製濫造しています。ぜひご覧くださいという気は毛頭ありませんが、ウィキペディアの編集に携わる人間の行動などに関心がある方にとっては、面白くはなくともそれなりに「使える」資料だと思うので、気が向いた時にでもどうぞ。

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