2025年1月24日チャック・ロスロフ(Chuck Roslof)英語版投稿

ウィキメディア財団法務部門(Legal department)では、プロジェクトにおけるバナーの掲出、あるいはロゴの一時的な変更に関し、決定を管理する方針と手順を主題に、これらの更新を検討し推奨する取り組みを始めたところです。当財団ではこの取り組みについて、評価をして勧告をまとめるわけですが、この取り組みでは、主にウィキメディア運動「外部」の主題により—たとえば今、こんなことが起きていると報道された事態に反応したり、立法または規制の提案に対処するなど—、プロジェクトごとのコミュニティがバナーを表示したり、一時的にロゴを変えたりするには、ウィキメディアのグローバルなコミュニティが共有する規範や価値観に基づいて確実に決断するよう目を配る点にあります。
これに取り組むのはなぜ
この取り組みを始めた当初、当財団はウィキメディアのブランド類の管理者という役割に従っており、その詳細は2023年2月のブランド管理レポート(Brand Stewardship Report)をご参照ください。
特定のプロジェクトのコミュニティが「外部」の主題に対して何らかの立場を取ろうとして、バナーを表示したりプロジェクトのロゴの一時的な変更をする場合、人々はその特定のプロジェクトのブランド—通常はウィキペディア—を、その立場と関連づけます。ウィキメディアのブランドとは運動が共有するリソースであるため、上記の決定はウィキメディア運動の残りの部分に影響を及ぼします。
さらに加えて、一部の職種では法的な考慮が求められます。一例としてアメリカ合衆国の法律のもと、当財団は特定の立法または規制提案に関する活動を追跡および報告する義務を負っています—いわゆるロビー活動です(lobbying)。当財団は、政治家とその候補者を支持したり反対したりすることも禁止されていて—つまり政治に関するキャンペーン活動のことです。
この取り組みで手順と方針の更新によって目指すところは、バナーとロゴの変更がこれらの法的制限に準拠していると当財団が保証する助けとなること、どのプロジェクトも運動の共通の期待に沿って決定を下せるようにすること、また、より堅牢なフレームワークを定義することです。
もちろん「運動に対する共通の期待」を新規の、または方針の改訂と手順に反映させるには、プロジェクトのコミュニティ群に理解してもらい、ボランティアの皆さんや関係者との議論が欠かせません。
この取り組みでは第1段階を調査としています。方針をめぐる生産的な討論の基盤を確立するには、まず「外部」の話題に対処するバナーやロゴの変更について、プロジェクト群のそれぞれのコミュニティが決定を下してきた事例と、また現在および過去の状況の両方を理解したいと考えています。こうした変更は本質的に一時的であり、それを実施した時期とその理由をまとめた一覧を作ろうとしても難しいです。さらに対応案の同意形成が不発だった場合にはますます困難になります。
手伝っていただく方法
事例を集めたいのでご協力をお願いします。このようなバナーやロゴの変更について、皆さんのプロジェクトで議論した前例を知っておられる場合は、Meta-Wiki(メタ)にある取り組みのページで教えてください。
皆さんから共有いただいた事例や私たちが見つけた他の例は方針の変更案の参考にして、2025年3月末をめどに、コミュニティの議論に使えるよう草案を作成し公開する予定で進めています。事例が増えると私たちの調査は向上しますし、コミュニティの先例に従い、なおかつコミュニティの期待に応えるよう、より適切な方針と手順を作成する所存です。
どのような形でも、ぜひ私たちの調査にご協力いただけたら誠に幸いです。この取り組みに関するご質問は取り組みのトークページへ投稿、もしくはメールにて当担当のチャック・ロスロフ(Chuck Roslof)croslof@wikimedia.org あてにお送りください。どうぞよろしくお願いします。

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