Japan Wikimedia Conference 2025の開催

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Wikimeidans of Japan User Groupでは、2025年2月22日に駒澤大学で開催された、オープンソースカンファレンス2025 Tokyo/Springの開催に合わせて、Japan Wikimedia conference 2025を開催しました。

思えば、前年の秋のオープンソースカンファレンス(以下OSC)東京で実施した、Wikimaniaの報告会で発した一言「自分たちのグループでイベントをやりたい」という発言に、OSC主催の宮原さんが応じてくださったことから、この企画は始まりました。

過去にWikimedia に関するカンファレンスは日本でも開催実績はあるものの(2009年2010年2021年。ほかにもご存じの方がいらっしゃったらぜひお知らせください)、その話題の中心はどうしてもWikipediaとその内容に偏ってしまい、Wikimedia movementや、Wikipedia以外のプロジェクトについて日本国内で発表される機会はほとんどといっていいほどなかったように思います。

一方で2024年のESEAP Conference、WikimaniaというWikimedia movementのど真ん中にいきなり飛び込んでいった身としては、何らかの形で日本国内に発信する機会を作らなければいけないと思った、ということがありました。

そこで、さっそくOSCの主催 宮原さんと各種相談を実施。何とか2日目の午前でセミナー枠を3枠確保させていただくことができました。

そこから詰め込めるセッション内容を検討。以下4セッションを実施することとなりました。
・Wikipediaに関する話題(さえぼーさんの、Wikimaniaで発表されたセッション)
・Wikidataに関する話題(Wikimedia Deutschland Alanさんのセッション)
・Wikimedia commonsのデータをほかのプロジェクトに活用(OpenStreetMap 坂ノ下さんのセッション)
・Wikimedia movementに関する話題(Ivonneさんのセッション)

セッションの枠が決まったら、ビデオ収録で出演いただく人への依頼(さえぼーさん、Alanさん)から、ビデオを受領した後の字幕テロップ付けの依頼・・・と、それぞれの本業などの隙間を縫ってのタスク消化が続きました。自分たちで会場を抑えたりすることを考えると、会場の手配関係を一手にお願いすることとなったOSC事務局の方には穏当に感謝しきりです。

開催告知も、開催1週間前からという短期間でありましたが、日本語版Wikipediaのサイトノーティス機能を使ったイベント開催案内ページへの誘導、そこからOSCの登録ページへの誘導・・・と、どれだけできるか不安の中で当日を迎えました。

ふたを開けてみれば、10:00の開始から12:45の終了まで、常時20名前後の聴講者がいる状態となり、まずまず成功といえるのではないかなとうぬぼれています。

オープニングセッションの様子。User:barsaka2、CC-BY-SA4.0
Alanさんのビデオセミナーの様子。Shinji Enoki,CC-BY-SA4.0

以下、AlanさんがWikidataの紹介の中で、Wikidataのデータを利用したサービスとして紹介されたサービスへのリンクです。

Wikiflix
https://wikiflix.toolforge.org/#/

KDE Itinerary
https://apps.kde.org/itinerary/

Notable People
https://tjukanovt.github.io/notable-people

Govdirectory
https://www.govdirectory.org/

Scribe
https://meta.wikimedia.org/wiki/Scribe

The Surrounding Ocean
https://vrandezo.github.io/TheSurroundingOcean/

どれも日本語環境はまだ充実していませんが、ぜひアクセスしてみてください。

坂ノ下さんのセッションの様子。Shinji Enoki, CC-BY-SA4.0
Ivonneさんのセッションの様子。Shinji Enoki,CC-BY-SA4.0

Ivonneさんのセッションで触れられた、コミュニティ要望リストはこちらです。Wikimediaプロジェクトに関連する要望がありましたら、ぜひ投稿してください(日本語でも投稿可能)。
https://meta.wikimedia.org/wiki/Community_Wishlist/ja

最後に私(VZP10224)より、2023年に実施したオンラインアンケートに始まるユーザーグループの対外的な活動と、今後の活動の方向性を報告させていただき、カンファレンスは終了となりました。

カンファレンスとしてのプログラムの終了後は、展示ブースで来場者に対してウィキメディアプロジェクトのチラシを用いてプロジェクトの説明を行いました。

展示ブースの様子。VZP10224,CC-BY-SA4.0

最後になりましたが、私たちWikimedians of Japan User Groupがこのように活動を継続できたのは、全国各地で定期的に開催していただけるOSCというプラットフォームの存在が大きいです。感染症によるパニックを経て、ITエンジニアの情報収集や各種イベント告知の手段が対面からオンラインへと変化し、人と人とのふれあいとか、自分が求めていなかった偶発的な出会いとか、そういったものが軽視されているようにも思える昨今、どんなに頑張っても最終的にウィキメディアのコンテンツを充実させるのは人間であることから、オフラインの場を大事にしたいと考えています。特に商業ベースに乗らない個人活動も多いOSSの分野において、OSCのようなオフラインでの交流ができる場面は貴重なものがあると思いますし、私個人としても、OSCのような場が少しでも長く続くような貢献ができればと考えております。

最後になりましたが、今回OSC会場を提供頂いた駒澤大学の関係者の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

OSC出展コミュニティ「線型算法同好会」による、プラレールによる全加算器回路の再現。こうした展示ができるのもOSCならではです。VZP10224,CC-BY-SA4.0

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