ソプラノ歌手のウィキペディア記事を4人で作る:WikiGap in Kanagawa 2025 参加記

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神奈川県立図書館、2025年3月2日(筆者撮影)

春の日差しがまぶしい2025年3月2日、神奈川県立図書館で開催されたWikiGap in Kanagawa 2025に参加しました。主催はWikiGapかながわ実行委員会です。午前の部では昨年に続き、社会運動家山川菊栄の研究成果が披露され、昨年のWikiGap後の展開の発表もありました。次にWikiGapについての説明を受けた後、早めのランチ休憩。

WikiGap in Kanagawa 2025 のスケジュールスライド (筆者撮影)

私は昨年『女性と図書館―ジェンダー視点から見る過去・現在・未来』を日外アソシエーツから上梓された旧知の青木玲子さんと、1月にウィキペディア誕生日を一緒に祝ったNarumi.SBTさんを誘い、近くのレストランに行きました。お二人は初対面でしたが、共に女性の権利関係の同じ国際会議に行こうとして直前にコロナでキャンセルされた経験があることがわかり、すっかり意気投合。楽しいランチになりました。

13時に戻って午後の部は、まずウィキペディアの編集についての解説。そして県立図書館の利用法説明を受けた後、いよいよ編集タイムです。私はテーマにあがっていた神奈川県出身のオペラ歌手白石敬子を選んだところ、あと3人が手をあげたので4人で取り組むことになりました。あらかじめ県立図書館スタッフの方により白石敬子に関する新聞記事や雑誌記事などが集められていましたので、各人はそれを分担して目を通し、ウィキペディアに書けそうな部分を各自のPCから自分のウィキペディア下書きページにまとめ、それぞれ出典を付けていきました。

WikiGap in Kanagawa 2025のために用意された資料の一部(筆者撮影)

私は主催者があらかじめ準備してくださった白石敬子の下書きページを自分の下書きにコピーし、インフォボックスのデータなどを整えていきました。学校司書のTさんは白石のCDデータを詳細にとりまとめ、それをSNSで私あてに送付し、私がそれを下書きページに流し込みました。出典データも受取り、ディスコグラフィーの項目に一気に12件も記載することができました。

Narumi.SBTさんは白石の人生の軌跡をとりまとめ、出典を付けた上で同じくSNSで送付。そのデータを私が下書きに流し込みましたが、ここで脚注にエラーメッセージが発生。主催者に相談したところ、別々の人が作った出典付きデータをひとつにまとめると、後の方がエラーになることがあるのがわかりました。そこでソース編集モードでひとつずつデータを修正すると、エラーを解除することができました。

大学図書館員のMさんは、白石の受賞歴などをまとめて同様に私が下書きに追記しました。一通り書き終えたので、皆で下書き画面を確認し、「白石敬子」記事の公開ボタンを押しました。白石はウィキデータには既に載っていたので、Mさんはそれとウィキペディア記事とのリンク作成に挑戦。それが終わるとウィキペディア記事に白石の典拠データが自動的に記載されました。さらにMさんが発見したCiNiiの典拠IDをウィキデータに記載すると、ウィキペディアにも表示されました。この一連の作業でMさんはウィキデータにも開眼することができました。

2時間弱の作業で期待以上の記事を作ることができ、4人ともそれぞれに満足の表情。いつもは一人で記事を作成していた私も、力を合わせることでよりよい記事ができるのを体験することができ、何よりうれしかったです。帰宅後も記事は4人だけでなく別のウィキペディアンも加わってどんどん追記され、進化が続いています。

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