稲門ウィキペディアン会の Eugene Ormandy です。2025年3月4日、日本語版ウィキペディアに「カーリー・ツナ」という記事を立項したので、その模様をまとめます。

経緯
『タイム』が選ぶ、2024年版の「世界で最も影響力のある100人 AI業界編」のラインナップ(英語記事)を眺めていたところ、「日本語版ウィキペディアで立項されていない人が多いなあ」と気づいたので、誰か1人を選んで立項することにしました。
私は一介の日本語ユーザーとして常々「AIおよびAIをめぐる社会情勢、そしてシリコンバレーの動向についての日本語情報を拡充させておかないと、のちのちツケが回ってくるだろうな」と思っています。今回の作業はその改善にそこそこ役立ちそうだと感じました。
そんなわけで、日本語版ウィキペディアに立項する人物として「カーリー・ツナ」を選択。選択の理由は、ツナ自身の活動に興味があったからではなく、英語版ウィキペディアの記事がそこそこ充実しており、立項が簡単そうだから(単なる翻訳立項でも問題なさそうだから)という実利的な理由です。とはいえ、ツナが支持する効果的利他主義については多少関心を抱いていたので、結果オーライでした。

立項過程
まず、自分で資料を集めて立項することを試みました。つまり、単に英語版を翻訳するのではなく、自分で様々な新聞記事等を集めて、より充実した内容の記事を書こうとしたのです。資料の収集には、ウィキペディア図書館経由で ProQuest を活用しました。
とはいえ、しばらくして断念。「まずは英語版を下書きページで訳し、それを加筆修正するのが早いな」と判断し、実行しました。なお、加筆修正にあたっては「英語版で使われている参考資料から、より多くの情報をウィキペディアに反映できないか?」ということを意識しました。
その後、標準空間に立項。もちろん英語版からの履歴継承を明記しました。なお、立項した時期にはちょうど、女性のウィキペディア記事を充実させるキャンペーン「WikiGapオンライン2025」が実施されていたので、登録しておきました。
まとめ
日本語版ウィキペディアに「カーリー・ツナ」を立項した経緯をまとめました。本稿が何かの役に立てば幸いです。
余談
本稿のようなウィキペディア執筆記は他にもいくらか書いています。興味ある方は下記記事をどうぞ。
- Eugene Ormandy「ウィキペディア記事「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を立項する」『Diff』2025年2月4日。
- Eugene Ormandy「ウィキペディアの編集記をいくつか作成した感想」『Diff』2024年4月18日。

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