
本日(5月6日)、ウィキメディア財団は第5代最高経営責任者(CEO)の選考を世界規模で開始いたしました。1年以上前から、私は理事会メンバー及び経営チームと共に、秩序立てて、注意深く、そして円滑な移行に向けての計画を立ててきました。
継続性と発展を確実にするために、私は新しいCEOが着任するまで現職にとどまり、ウィキペディア25周年をお祝いする2026年1月までに後任を迎えられるよう目指しています。このタイミングであれば、熟慮した引継ぎと祝賀ムードを両立させ、私たちの次のリーダーを、優秀なチームと未来を見据えた組織に支えられた役割に迎え入れることができます。
特に世界情勢が急速に変化している中で、この仕事は決して「完結」することはありませんが、私はウィキメディア財団が、理事会、職員、ボランティア、寄付者、そしてパートナーのみなさんのおかげで、かつてなく強くなっていることを確信いたします。ここ数年間の成果を誇りに思い、CEOとして私が求められていることをめぐって2021年後半から何百人もの人々との対話を行い、そこで設定した優先事項が着実に進展しているのをみて、今回の決断をいたしました。
まったく、世界中の社会と政府の変化は、ウィキメディア財団の使命がかつてない程に必要とされていることを示しています。そして私たちは協力し、知識格差の解消を支援する膨大なコンテンツのための技術基盤を成長させることで、力強く対応してきました。AIツールとチャットボットの増加する中で、私たちへの支持が高まり、ウィキペディアへの信頼が増加しています。ウィキメディア・プロジェクトの理解は広がり続け、デジタル公共財の象徴として認識されています。私たちの愛されるブランドと信頼される知識資源は、ニューヨークタイムズによれば「デジタル世界全体をつなぐ事実に基づく網」として、一層重要な存在となっているのです。
ウィキメディア財団はまた、製品と技術に投資と注力の中心を据えるのを優先してきました。責任ある財務計画により財団の成長を適正規模に保ちながら、ボランティアと連携団体への助成金を着実に増加させています。財団とボランティアコミュニティとの関係は明らかに発展してきています。そして私たちの複数年戦略と年次計画の過程は、世界が何を私たちに求めているかを問い続けることで、世界的傾向により敏感に対応しています。
責任ある移行は持続性のためばかりではなく、より素晴らしい未来を想像することでもあります。これまでの25年間で、ウィキペディアはインターネット上で最も信頼できる情報資源の一つに成長してきました。これは、約26万人ものボランティアがサイトの記事を書き編集し、全ての内容が適度であるよう監督することで、約6千5百万ものウィキペディア記事が可能な限り信頼できるように努める、コミュニティがリードするモデルによるユニークなものです。ウィキペディアのコンテンツは、中立的観点、検証可能性、独自研究は載せない、という中心的方針により管理されており、それにより情報が可能な限り事実に基づいた、公正で、公平に提示されることが保証されています。ウィキペディアはまた常に発展し続け、中心的方針を強化し、自由な知識という普遍的使命を支援する新しい取り組みも行っています。
私は最初のメッセージの中で、「これまでの20年間、皆さんは人類史上最も驚異的なデジタルコミュニティの一つを築いてこられました。私はこれから起こることに豊かな希望を描いています」と申し上げました。これは25歳を迎えるウィキペディアが次の世代のリーダーシップとなる機会にも当てはまります。
ウィキメディア財団理事会が主導する次のリーダーの選考の詳細は、こちらからご覧ください。

Can you help us translate this article?
In order for this article to reach as many people as possible we would like your help. Can you translate this article to get the message out?
Start translation