2025年6月のウィキメディア活動

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2025年6月はウィキメディアで次のような活動をしました。

ウィキペディア執筆記

今年のウィキマニアはケニアのナイロビで開催されます。開催地はナイロビ郊外のGigiriという地域だそうですが、日本語版ウィキペディアにはGigiriの記事がなく、英語版からの翻訳をやってみました。そこで最初につまずいたのは、「Gigiri」という地名のカタカナ表記です。ウェブの情報では「ギギリ」「ギジリ」「ジギリ」「ジジリ」と4種類が出てきて混乱しました。そこで三鷹にあるアジア・アフリカ語学院に問い合わせたところ、現地語では「ギギリ」が相応しいことがわかり、文献の出典はつけられませんでしたがその表記にしました。現地の方の発音を録音しておきたいものです。

カルラ森林を望むギギリ地区から見たナイロビの展望

■ある日海外のウィキメディアンから突然メールがきて、日本の昆虫学者Toichi Uchidaのことを知りたいが情報が少なくて困っているとのこと。調べると20世紀前半に北海道で活躍した、内田登一という学者だとわかり、いくつか資料が入手できたので、ウィキペディアに新規記事を書きました。昆虫学など未知の世界でしたが、NDLから雑誌記事コピーも取寄せて何とか仕上げました。北海道で戦前から英文の論文誌が発行されていたことなど、なかなか興味深かったです。質問者はウィキデータも整備していきたいとのことでしたので、楽しみです。

■地元の朗読サークルで『おりづるの旅』(PHP研究所、2003年)という絵本を読むことになり、広島で被爆した佐々木禎子と「原爆の子の像」、そしてアメリカのアルバカーキ美術館に置かれた「こども平和像」を知りました。アルバカーキ美術館の記事が日本語版ウィキペディアに無かったので、英語版から翻訳しました。そのほかにわかったことを、それぞれのウィキペディア記事やウィキデータに追記しておきました。

米国シアトルのピース・パークにある佐々木禎子像 (Shakespeare at English Wikipedia, CC BY-SA 3.0)

Diff執筆記

■5月に参加したESEAP戦略サミットの参加記を、日本語英語で書きました。また日本からの参加者5人の座談会を行ったので、その記事も日本語でまとめました。各国からの参加者もDiffに盛んに参加記を投稿しているのがわかり、自分ひとりでは把握しきれなかった様々なことがらが、他の人の視点を知ることでいろいろ見えてきてよかったです。

ESEAP戦略サミット2025参加者座談会
ESEAP戦略サミット2025マニラの集合写真

■昨年知り合ったドイツのウィキメディアンが来日したので、旅行で訪れた場所や事柄について、日本語ドイツ語で記事を書きました。ウィキメディア・コモンズに音声を載せ、それをウィキペディアに掲載する、という内容です。ウィキメディアのおかげで思わぬ豊かな体験をすることができました。

FBグループ「Diff日本語版同好会」では、Diffの日本語版に載った記事を主に紹介していましたが、自動翻訳が発達して外国語版でも簡単に内容が把握できる時代ですので、外国語版の記事も紹介することにしました。Diffは購読しているので、毎日いろいろな言語の記事が届きます。全ては紹介できませんが、これはと思う各国の取り組みを紹介していくことで、英語版だけでは見えてこなかったウィキメディアの世界の広がりを実感することができます。

このように6月も様々なテーマでウィキメディアの活動をすることができました。

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