ウィキマニア2025参加者座談会(前半)

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日本語コミュニティからスカラシップを受けてナイロビで行われたウィキマニアに参加された方々にお話を伺いました。みなさんウィキマニア2024参加者座談会にも参加されていますので、あわせてぜひご覧ください。プロフィールでは今回のウィキマニアでの主な参加内容をまとめてあります(順不同)

北村紗衣さん(さえぼー)は、この中では唯一のWikimedia Deutschland(WMDE)からのスカラシップ受給者(他の方はウィキメディア財団によるスカラシップ)。初日登壇

WMDE用のDiffレポートでも詳しく書かれていますが、どのような経緯でスカラシップを受けられましたか。また、反クルド人バイアス(やその先にある反移民の流れ)に対する日本語版ウィキペディアに対する取り組みについての北村さんの発表はハイブリッドではありませんでしたがいかがでしたか。

 昨年のウィキマニアで発達障害のウィキメディアンのミートアップを組織したところ、その前のウィキマニアで同じようなミートアップを組織したドイツのドメニカさんから声をかけられ、ウィキメディアドイツのタンデムスカラシップというのを申請することになりました。これはウィキメディアドイツのウィキメディアンが他の地域のウィキメディアンと共同して行う国際プロジェクトを支援するものです。今回は4人の国際ゲストスカラーが申請に通り、私もその1人になったためウィキメディアドイツのスカラーとして現地で発達障害のウィキメディアンのミートアップを組織しました。このスカラシップがなかったらナイロビには行けなかっただろうと思います。

  反クルド人バイアスについての発表は人種差別についてのセンシティブな表現が含まれる可能性があるのと、発表者である私に対する嫌がらせも悪化する可能性があるのでストリーミング無しということで行いました(もう既に職場にウィキペディア関連の怪文書が送られてきていたりしますし…)。幸い比較的出席者は多く、とくに韓国のウィキメディアンはかなり日本における在日コリアン差別に関連した話題だったので興味を持って聞いて頂くことができました。ウィキメディアリサーチの方からも、他の言語版での人種差別バイアスに関する研究に関連して声をかけられました。

ウィキマニア初日の開会式にて。左からシンガポールのRobertsky(今年度ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー受賞)、北村、門倉。

VZP10224さんは、この中では唯一のUwER(拡張権限を預かる利用者)枠のスカラシップ受給者。初日登壇

プレカンファレンスの一つであったUsers with Extended Rights Conveningでは、世界中から各ウィキメディア・プロジェクトのUwERを集めた初めての試みだと聞いておりますが、参加されていかがでしたか。

VZP10224:それぞれの言語・プロジェクトで拡張権限(管理者・チェックユーザー・ビューロクラットなど、管理的な権限)を持つ利用者が集まり、最近日本語版ウィキペディアでも導入された仮アカウント(臨時アカウントとも)に関する話題やその他管理ツールの話題が話し合われました。最後のセッションは中立的な観点に関する話題で、そこにはジミー・ウェールズも参加してグループトークが展開されました。特に中立的な観点にてついては、近年のディスインフォメーションへの対応も含めて考えさせられるところがありました。とはいえいろいろな言語・プロジェクトからやってきた人の話を聞く中でも、様々な考え方があるのだということを知ることができました。

初日の発表は、日本から参加したメンバーとして最初の発表ということもあり、非常に緊張しましたが、日本のユーザーグループとして継続的な活動の場としているオープンソースカンファレンス、そしてこのカンファレンスを通じたオープンソースコミュニティとのつながりを紹介できたのはよかったです。

ESEAPメンバー集合写真。前列左から2人目がVZP10224。

Eugene Ormandyさんは、この中では唯一3年連続でウィキマニアに参加(他の方は2年連続)。3日目4日目登壇

Eugeneさんが他の過去のウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー受賞者に声をかけられたことからはじまったという4日目の発表も、残念ながらハイブリッドではなかったのですがいかがでしたか。

歴代受賞者たちが自身の興味関心をゆるくシェアする良い会でした。個人的に印象に残ったのは、User:DerHexerによるCentral Noticeについての発表ですね。管理系の作業に携わる方々には頭が下がる思いです。また、ロージーのウィキブレイクについての発表も面白かったです。やはり休憩は大事だなと再認識しました。

今後のウィキマニアでも、歴代受賞者たちの同窓会も兼ねてこのようなセッションを開催できればと思います。

セッションで演台に立つEugene Ormandy

門倉百合子さん(Wadakuramon)は、WikiWomen* Summitの主催チームメンバー、3日目登壇WikiChoirメンバー

Narumi.SBTさんは、WikiWomen* Summitの主催チームメンバー、WikiChoirメンバー

お二人はどのような経緯で今回プレカンファレンスの一つであったWikiWomen* Summit (WWS) の主催チーム (COT) のメンバーになられ、どのような役割を担われたのですか。また、クロージングセレモニーを盛り上げるWikiChoirにも参加されてましたがいかがでしたか。

門倉:WWSの主導者ロージーさんとは、2023年末にオンラインで参加した「Talking: 2024」で初めてお目にかかりました。2024年のウィキマニアではロージーさんのセッションを聞き、終了後にご挨拶にうかがいました。そうしたところ、今年になってWWSのCOTに参加しませんかとお誘いいただいたのです。私は英語に自信が無かったのですが、せっかく機会をいただいたので、英語が堪能なNarumiさんを誘って一緒にCOTに参加しました。役割としてはサミットのサイト広報ブログを翻訳したり、終了後に参加記をDiffに書きました。

なるみ:Wikimediaにおけるジェンダーギャップを是正する取り組みには以前から興味があり、せっかくお誘いいただいたので私も参加してみることにしました。役割としては、当日の運営サポートなどをしました。去年のWikiWomen Summitも参加しましたが、今年は準備段階から関わったことでより全体像がわかりました。毎週のミーティングでは、英語を母語としない人も参加しやすいように、ゆっくり話すことや複雑な表現を避けることがルールとして決められていて、その包括性に感銘を受けました。主催チームのメンバーや、会場で出会った多様な参加者の力強さや知性がとても印象的でした。

門倉:昨年のウィキマニアでウィキオーケストラに参加しましたが、その時アジアからは私一人だったのです。そこで今年のウィキクワイアの企画が始まった時、まずはNarumiさんに声をかけました。ナイロビでの本番にはフィリピンのESEAPで知り合ったジョニー・アレグレさん始め、アジアから何人も参加してくれて嬉しかったです。これもDiffに記事を書きました。

なるみ:去年ウィキオーケストラを見て感動したので、今回スワヒリ語で歌うというWikiChoirに誘っていただいて、喜んで参加しました。歌は学生時代の音楽の授業以来でしたが、どんな声質・習熟度でも構わないと言われサインアップしました。Wikimedia movementsを象徴するウェルカム精神が嬉しかったです。練習部屋から漏れる歌声を聞いてか、途中でどんどん参加者も増えてきて面白かったです。とても楽しい経験でした。

閉会式でのウィキクアイア、前列右から4人目が門倉、6人目がなるみ

続きは「ウィキマニア2025参会者座談会(後半)」へ

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