ウィキメディア・ムーブメントは図書館と馴染みが深いので、日本の図書館関係者が年に一度集まる図書館総合展に「ウィキメディア・ワールドin図書館総合展2025」というブースを出展しました。そしてこの機会にウィキマニア・ナイロビに参加した経験を、日本のコミュニティにシェアしました。2025年10月24日のフォーラムは、対面とオンラインで行いました。
初めに、ウィキメディアの様々なプロジェクトを紹介し、 プロジェクトを実際に動かしている世界中のボランティア・コミュニティについて説明しました。次に、これまでに開催されたウィキマニアの一覧を示し、日本人がどのくらい参加してきたのか調べた結果を話しました。2018年のケープタウン大会を除き、日本人は2005年の第1回フランクフルト大会から毎回何人かが参加してきています。アジアで開催された2007年の台北大会と、2013年の香港大会には10人近い日本人が参加し、キーノートスピーチも日本人のスピーカーでした。
続いて今年のナイロビ大会の概要を話し、日本から参加した5名のうち私以外の4名がどのような貢献をしたのかを、1人ずつ紹介しました。それはウィキペディアの管理者でWikimedians of Japan User Group(WJUG)代表代行の VZP10224さん、シェークスピア研究者の北村紗衣(さえぼー)さん※、稲門ウィキペディアン会のEugene Ormandyさん、そしてWJUGの柴田なるみさんです。それぞれに精力的にウィキメディア・ムーブメントに関わっておられ、とても心強い仲間です。
私はナイロビで行った、3つのコラボレーションについて話しました。1番目は「Diffを使ったストーリーテリングと学習」セッション登壇、2番目はウィキウイメン* サミットに参加したこと、3番目はウィキクワイアに参加したことです。そして個人的に折り鶴を配ったことにも触れました。さらに番外として、開会式の時に日本の浴衣を着たことも話しました。浴衣のおかげでたくさんの方といっしょに写真をとったり、会話がはずんだりしました。
私の話の後には参加者による質疑応答が活発に行われました。日本のウィキメディア・コミュニティの特徴や傾向について、図書館とウィキメディアの連携について、初期のウィキペディアの信頼性が高くはなかったのが次第に高くなってきた理由など、聴衆も交えて様々な観点から発言がありました。最後にはフロアから、コラボレーションがなぜ重要なのかを確認する発言があり、参加者の多くが納得した次第です。フォーラムの記録動画はウィキメディア・コモンズにアップロードしましたので、どうぞご覧ください。
※北村紗衣さんの著書の書名を間違って話してしまいましたので、正しい書誌情報を書いておきます。北村紗衣著『学校では教えてくれないシェイクスピア』朝日出版社 2025年。
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