この冬は多くのウクライナ人にとって、人生で最も困難なものになります―毎日のようにロシアによる市民生活基盤への攻撃があり、停電が頻発し、暖房と水道の支障が引き起こされているのです。キーウだけでも、1,100棟の高層ビルでこのシーズンが終わるまで暖房がなく、そのほか何千棟もで冬中暖房が頻繁に中断されるのです。
人々は生活を続け、働き、お互いに助け合っています。ウクライナの多くのウィキメディアンはウィキペディアに貢献し続け、この活動に意義と慰めを見出しています。それと同時に、多くの人たちが戦争のために貢献できないでいる現実も、認識せねばなりません。
2月24日はロシアがウクライナへ全面侵攻を始めて4年目になりますので、私たちはウクライナ全土の4人のコミュニティメンバーから、ウィキメディアへの貢献や、貢献を一時ストップせねばならなかった物語を集めました。
マリーナ・レビッド、ポルタヴァの教師
マリーナはウクライナ中部のポルタヴァの文学教師で、ウィキメディア・コミュニティでは数多くのイベントやキャンペーンを企画している熱心なウィキペディア編集者です。

「今日の状況下でウィキペディアに熱心に関わるのは非常に困難です。
1月にキーウへエディタソンのために旅行するといった単純なことでも、大変でした―列車は駅と駅の間で厳寒の中、何時間も止まってしまうことがあるのです。
ウィキマラソンを地元の図書館で開催したときは、参加者は対面で行う予定でした。しかし公共交通が厳寒により止まってしまい、何人かは来られませんでした。それに加え、イベントの間に図書館は停電しました。ポータブル充電器でウィキペディアの記事の書き方の説明や質問には答えることができましたが、参加者たちは実際の編集をスマートフォンでやらねばなりませんでした。
電気は追いかけねばなりません。私たちの地域では、1日24時間のうち、2時間しか電気が使えない日があります-昼間に1時間、夜間に1時間です。電気が通じたとしても、インターネットはしばしば使えません。ですからウィキペディアに貢献するのは難しいのです。でも私は努力します。たとえば私は、「学校のためのウィキペディア」や「知られていない女性たち」のコンテストの運営委員をしたり、記事をレビューするのです。
私はいつもウィキペディアのために1日1時間を使えるように、スケジュールを調整しなければなりません。私は家よりも私の学校でウェビナーを開催します。なぜなら学校のほうが電源とWi-Fiが安定しているからです。
しかし、しばしばそれは時間の問題ではなくて―心のエネルギーの問題です。寒さと停電に耐えることは、あまりにも私たちを消耗させ、ウィキペディアを含め、日常の仕事以外に使えるエネルギーがどんどん減ってしまうのです。」
オレクシー・ホルボフ、ハルキウの科学者、大学教授
オレクシーは天文学者、宇宙物理学者、大学講師、そしてウクライナ語版ウィキペディアの熱心な編集者で管理者です。

「私はハルキウのカラジン国立大学で、教育と研究に携わっています。
私はウィキペディアを今までと変わらず書き続けています。あの時-全面侵攻の開始以来、2,500以上の新規記事を出し、30の記事は良質または秀逸な記事に選ばれ、数多くの記事を拡充しあるいは書き改めてきました。私の記事のほとんどは私の専門領域-天文学-ですが、自分の周りのあらゆるものを題材にしています。読んだ本、観た映画、訪れた村、知っている通りなどです。今は電源がなく、リヴィウの知り合いのウィキペディアンが私のペースが落ちないようにと送ってくれたバッテリーを使っています。
私にとって、ウクライナ語版ウィキぺディアに貢献するのは、私たちの言葉、そして私たちの文化の独立を守る戦いの一部なのです。ウィキペディアはウクライナで最もアクセスされるウェブサイトの一つで、統計上、30秒ごとに誰かが私の書いた記事を読んでいます。ハルキウの道でウクライナ語の会話が年々増えているのを聞くと、私はその一翼を担っているのだと嬉しく思います。」
ヴィタリー・ペトルシュコ、ドネツク地域の軍人
ヴィタリーはウィキメディア・ウクライナの広報マネージャーを2021年から2024年の間、軍隊に入るまで勤めていました。今でも彼は時々フリーランス・デザイナーとして手伝ってくれますが、最前線近くの部隊にいるので自由時間は多くありません。
「私は現在、国家親衛隊アゾフ旅団の一員として、ウクライナ東部のドブロピリアに駐留しています。
この冬、ドンバス地方の状況は最悪です。気温は零下20度に下がり、豪雪が降り、そして今や、雪が解け始めて、私たちの陣地はまるでナイアガラの滝のようです。
兵役の合間に、私は写真を撮りました。それは仲間の軍人のポートレート、破壊された町や村、そして自然環境への戦争の影響です。」

カテリーナ・キファ、オデッサのコミュニケーション専門家
カテリーナ・キファはコミュニケーション専門家で、熱心なウィキペディアンです。最近彼女はウィキメディア・ウクライナの理事に選ばれました。
「私はウクライナにいます。私はここで暮らし、コミュニケーション専門家として働き、いくつかのプロジェクトを共同で立ち上げました。ほかの多くのウクライナ人と同様に、生活はしばしば電力供給計画、電源、光ファイバー・インターネット、停電時の計画などに左右されます。精神的に、だんだん辛くなっています。停電、ドローンとミサイルによる攻撃、絶え間ないストレス、家族や友人や同僚の精神状況、そして私たちの日常は、いつも緊張を生み出します。強く、あきらめないことが強いられます。しかしそれは多くの場合、常に神経を集中させ、決して休息をとれないのです。

ほとんど4年にわたる全面侵攻を経て、私はそれが心身に深く打撃を与えているかを痛感しました。ストレス、不安、睡眠障害、消耗、精神的不安定、それらはほとんど気づかないほどです。なぜなら体が単純に警戒モードに入るからです。私は仕事の状況を整え、光ファイバーインターネットを整備し、常に接続し貢献し続けるために、別の町へ移らねばならないほどでした。
そして今も、私はウィキペディアを編集し続けています。前ほど頻繁ではありませんが。でも常にその時間を確保しています。なぜなら私がそれをサポートするように、それは私をサポートしてくれるからです。
私は著名な女性や印象的な人物の記事を書いたり改善したりするのが大好きです。私は科学者、作家、東洋学者、精神医学、音楽、技術、スタートアップ、映画、そして本について書きます。私はウクライナ語版ウィキペディアを熱心に編集し、英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語、そのほかの言語からの翻訳もしばしばやっています。またウクライナの出来事をほかの言語の読者にシェアしています。
ウィキメディアプロジェクトに貢献することは、ストレスを解消する心の支えなのです。それは価値ある具体的な方法なのです。新規記事を書いたり改善して公開すると、だれか世界のどこかの人が明日にはそれを読み、昨日まで知らなかった何かを学んでくれるのです。この単純な気づきが、信じられないほどのモチベーションになります。
それはしばしばコントロールが不可能に感じることを、実際にコントロールしていると感じさせます。私の行動は効果的な結果を生みます。不確実な時期だからこそ、この感覚は大切です。」
Can you help us translate this article?
In order for this article to reach as many people as possible we would like your help. Can you translate this article to get the message out?
Start translation