2026年9月6日~7日に開催された、Code4Lib Japan Conference 2026に参加しました。2003年に発足したCode4Libは、アメリカを中心に活動する図書館関係のプログラマ、システム技術者を中心としたコミュニティです。日本からも2010年以来カンファレンスに参加するようになり、そのメンバーを中心にCode4Lib Japanが結成されました。日本ではエキスパートに限らず、一般のライブラリアンに広く門戸が開放されています。そして2013年以来毎年カンファレンスが開かれ、今年は第14回カンファレンスが三重県伊勢市の皇學館大學を会場に、2日間に渡り行われました。
Wikimedians of Japan User Groupからは、Miya.mさんが「ウィキペディアタウンの歴史、2013年から2025年」と題した発表を行いました。地域の文化財や観光情報をウィキペディアに載せようというウィキペディアタウンは、日本では2013年に初めて開催されました。それ以来日本全国各地で開催されるようになり、コロナ禍で一時ペースは落ちたものの、多くの参加者によりウィキペディアのコンテンツが充実しつつあります。登壇者のMiya.mさんはウィキペディアタウンの講師を100回以上務めたベテランで、2013年からの歩みをユーモアを交えながらお話しくださいました。
続いて、Wikipediaブンガクというグループを主宰している石黒充さんが、「“文学散歩”としてのWikipediaブンガク:これまでとこれから」と題した発表をされました。2018年から開催されているWikipediaブンガクは、文学者や作品を対象にウィキペディアのコンテンツを充実させるイベントです。神奈川近代文学館の企画展示と、神奈川県立図書館の蔵書を素材に、両組織の協力を得ながら既に15回開催されています。組織の枠を超えた連携が豊かな成果をもたらしていることが、発表の端々から伝わってきました。
イベントの前日にはエクスカーションとして伊勢市歴史博物館が案内されていたので、どのような博物館なのか事前にウィキペディアを検索したら記事がありません。そこで出典を調べて「伊勢市歴史博物館」の記事を立項し、その経緯を、当日募集のあったライトニング・トークで発表しました。記事を書くことでこれまで全く知らなかった伊勢市が俄然身近になり、そこで得た知識を広く共有することができました。
カンファレンス全体では、技術書の即売会である技術書典など、全く初耳の事柄に刺激を受けました。また会場の皇學館大學の学生がOPACをめぐる斬新なアイデアを発表し、それをカーリルの吉本龍司さんが受けて立つ一幕もありました。司会進行や会場設営などはスタッフメンバーが手際よく運営しており、毎回子連れ参加のメンバーも複数いるらしく、子どもたちは会場に自然にとけこんでいました。子守はタブレットに任せるのでなく、手の空いた大人たちが交代で当たり、『不安の世代』の懸念をコミュニティとして自然体で克服している印象でした。発足から14年を経て、コミュニティが着実に成長している姿を目の当たりにし、なんとも心強くたのもしく感じた2日間でした。
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