2023年8月16日から19日にかけてシンガポールで開催された、ウィキマニア2023に参加してきました。ウィキマニアとは、世界中のウィキメディアンが集まって交流する、超楽しいお祭りです。
本稿では、初日である8月16日の流れをまとめます。ウィキマニアに参加したいと思う方にとっての参考資料となれば幸いです。なお、前日の記録については「ウィキマニア2023体験記 : 8月15日」をご覧ください。
起床
朝8時に起床。やや遅起きですが、昨日は2時過ぎまで作業をしていたのでよしとします。細々としたタスクを処理して、9時前に朝食へ。すると、ウィキメディア財団の方から「お伝えしたいことがあるので来てほしい」という電話があったので、朝食を残して急いで会場へ。
取材打ち合わせ
会場に着いて、ウィキメディア財団のVidhu Goyal さんと合流。Vidhu さんからは「シンガポールのテレビ局から取材依頼があったので、もしよければ協力してほしい」という依頼がありました。実は私は、この日の夜のセレモニーでウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー2023の新人賞を受賞することになっていたので(この時点で財団以外の方には極秘)、その関連の取材とのことです。せっかくの機会なのでOKしました。また、Vidhu さんとの打ち合わせでは、ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー2023に選ばれたマレーシアのウィキメディアン Taufik Rosman さんと初めて会いました。
空き部屋で作業
その後、会場の空き部屋にこもり作業。PC のメモ帳に、今朝の流れを簡単にまとめておきました。この日は忙しくなりそうなので、今のうちにレポートの下書きを作っておこうという魂胆です。また、空き部屋には、ウィキメディア財団の Junko Nakayama さんがいらっしゃったので、簡単にご挨拶。「会ってみたいウィキメディアンはいますか?」と聞いてくださったので、ウィキメディア財団のブログ Diff でしばしば見かける方を何人かお伝えしました。
なお、この空き部屋では、私が尊敬するウィキメディアン Frank Schulenburg さんにお会いすることができました。Frank さんは美術館で個展が開催されるほどの写真家で、Wiki Education の職員でもあります。緊張しながら「あなたの作品のファンです!日本語版の Diff であなたの活動を紹介してます!」と話しかけたところ、「ありがとう!」と優しく応じてくれました。また、「私は葛飾北斎の富嶽三十六景が好きで、影響を受けているんだよ」と教えてくれました。Frank さんと会えただけでも「ウィキマニアに来てよかった……」と思いました。
Portable Museum and low-cost digitization with mobile phones for GLAM collections
その後、4階の大ホールに足を運び “Portable Museum and low-cost digitization with mobile phones for GLAM collections” を聴講しました。資料のデジタル化についてのレクチャーを聞いていたのですが、途中でウィキメディア財団の方から呼び出されました。
またまた取材打ち合わせ
テレビの取材の時間が決まったとのことだったので、財団の方とともに簡単に流れを確認しました。また、この打ち合わせでは、ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー2023の桂冠賞に輝いた Siobhan Leachman さんと初めてお会いしました。Siobon さんの活動はツイッター (X) を通して知っていたので「本物だ……!」と感動。ちなみに、他部門の受賞者の情報は知らされていなかったので、Siobon さんが桂冠賞受賞者であることは、この時初めて知りました。
ESEAP Strategy Summit 2023. Day Two
打ち合わせ後は、しばらく Taufik とおしゃべり。Taufik からは、私が創設した早稲田Wikipedianサークルについて、マレーシアの仲間に話してほしいと言われました。マレーシアでも新しく学生ウィキペディアン団体ができるので、アドバイスをしてほしいとのこと。もちろん快諾しました。
その後、Taufik と一緒に “ESEAP Strategy Summit 2023. Day Two” に参加。ウィキメディアンのグループであるハブについてディスカッションを行いました。また、休憩時間には、マレーシアのウィキペディアンたちと、学生ウィキペディアン団体の運営について話しました。
シンガポールのテレビ局による取材
ESEAP の会議を途中で抜けて、12:00過ぎにシンガポールのテレビ局の取材へ。取材には、私、Taufik, Siobahn の3人で対応しました。また、取材を終えてすぐ、ウィキメディア財団職員の Junko Nakayama さん、Vidhu Goyal さんから、共同通信による取材依頼があったので受けてくれないかという話があったので、快諾して簡単に打ち合わせを行いました。
マレーシアのテレビ取材
共同通信の打ち合わせの直後、マレーシアのテレビ局による取材が行われました。こちらは私と Taufik の2人で対応。事前の打ち合わせはなく、ぶっつけ本番だったので緊張しましたが、なんとかこなしました。インタビューでは、ウィキメディアを始めたきっかけや、私が書いているブログ記事などについて話しました。
ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤーの集い
テレビ取材ののち、4階の大ホールで開催された、ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー受賞者のミーティングへ。今回のウィキマニアでは、2021年、2022年の受賞者も同時に登壇することになっていたので、ここで顔合わせを行いました。ウィキペディアの著作もあるアンドリュー・リーさんや、デプス・オブ・ウィキペディアを運営するアニー・ラウダさんといった有名人がズラリと揃っており、ウィキメディアオタクとして大変興奮しました。
待ちに待った昼食
ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー授賞式の打ち合わせを済ませて、14:30ごろにようやくランチ。Taufik と一緒に、大ホールに用意されたビュッフェを食べながらおしゃべりをしました。ウィキペディアイベントに参加してくれた人をどのように定着させるか、イベントを開催できる人をどのように育てるか、大学生ウィキメディアングループをどのように率いるかといったトピックについて意見を交わし、我々は似たもの同士だねと話しました。その後、ウィキメディア財団の方に声をかけられ、プレス用動画の撮影をすることになりました。今日は取材漬けです。
ウィキメディア財団の取材
3階に移動し、会議室前の広いスペースで、ウィキメディア財団のプレス用動画を撮影。自分がウィキメディアを始めたきっかけや、ウィキマニアの感想などについて話しました。
共同通信取材打ち合わせ
その後はTaufik と解散して、共同通信の取材対応についてウィキメディア財団のスタッフと打ち合わせ。本名など、言いたくないことは言わなくて大丈夫ですよと念押ししていただけました。
紅茶休憩とスピーチ練習
共同通信の取材が始まるまで15分ほど時間が空いたので、3階の軽食スペースで紅茶を飲みながら休憩。ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤーのスピーチ原稿を確認し、少しだけ練習をしました。また、軽食スペースでは、以前からメールでやりとりをしていたウィキメディア財団職員の Sakti Hendra Pramudya さんとお会いしたので、色々とおしゃべりをしました。
共同通信の取材
いよいよ共同通信の取材へ。早稲田Wikipedianサークルの設立や Diff の執筆といった自分の活動を色々と紹介しましたが、次第に質問はウィキペディアにおけるAIの活用へと移っていきました。個人的には「AI について聞きたいのなら、はじめからそう言ってくれればよかったのにな……」と感じました。
セレモニー会場へ
共同通信の取材を終えて、急いで大ホールへ。いよいよウィキメディアン・オブ・ザ・イヤーの授賞式です。受賞者用のテーブルに行くと、そこにはなんとウィキペディアの創設者ジミー・ウェールズの姿が!ジミーは他の参加者と歓談していたので私もその輪に入り、写真撮影をお願いしました。同時に、ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤーに選んでくれたお礼を伝えました。その後、会場で Taufik と再会。隣の席に座り、お互いスピーチに緊張していました。
授賞式
いよいよ授賞式が始まりました。緊張のため、最初の方はあまり記憶がありませんが、ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー2021の新人賞を受賞した Citra さんから「今年の新人賞受賞者は……Eugene Ormandy!」と呼ばれたので、腹を括って壇上へ。ジミーや Citra さん、ウィキメディア財団職員の Mehrdad さんとおしゃべりをしながら、なんとかスピーチをこなしました。
その後は席に戻り、Taufik と一緒に他の受賞者のスピーチを楽しみました。そしていよいよ大賞受賞者 Taufik のスピーチ。堂々たる貫禄で、脱帽しました。
最後は、2021年から2023年のウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー受賞者が壇上に勢揃い。とても幸せな空間でした。
パーティ
セレモニーの後は、会食スペースで夕食!ビュッフェを楽しみながら、世界中のウィキメディアンと交流しました。特に台湾、オーストラリア、香港のウィキメディアンたちと、ウィキメディア・コモンズの活用方法やエディタソンの開催方法といった様々な話をしました。
パーティー終了後は、前日に仲良くなった [[User:Chipmunkdavis]] と一緒に帰りました。本当にめちゃくちゃ楽しい1日でした……!
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