ウクライナの文化外交月間2024に参加

Translate this post

2022年3月にウィキペディアで「ウクライナの文化外交月間」をやっていたので、直前の2月からロシアによるウクライナ侵攻が始まったこともあり、参加して「リディア・リプコフスカヤ」の記事を出しました。このイベントはたまたまこの時に開催されていたのかと思ったら、どうも毎年3月にあるようです。イベントページで確認してみると、2021年から開始されたのがわかりました。2023年は参加しそびれたのですが、またやってみようと今年のイベントページを開いてみました。


ウクライナの文化外交月間2024ポスター (ValentynNefedov (WMUA), CC0, ウィキメディア・コモンズ経由で)

前回と同じように「おすすめ記事の一覧」があるので開くと、映画、音楽、演劇、文学、建築、一般事項、重要事項、という7つのジャンル別に、人名や項目名などがリストアップされています。最近は文学づいているので「文学」をクリックし、上から3人目の女性作家「タマラ・ドゥーダ」を選んでみました。リンクされている英語版Wikipediaを開いてみると、輝くような笑顔の女性の画像が目に飛び込んできました。その存在感に引き込まれ、本文をみると適度な量で出典もついていたので、早速英語版からの翻訳に挑戦しました。

ウクライナの作家タマラ・ドゥーダ (Volodymyr D-k, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由で)

全く知らなかった人物でしたが、訳していくといろいろなことがわかってきました。彼女は1976年生まれなので現在48歳です。翻訳の仕事をしていましたが、2014年からのロシア・ウクライナ戦争に志願兵として従軍しています。ウクライナの人にとって現在の戦争は2014年から始まっている、ということがよくわかりました。また「volunteer」という動詞を最初は「ボランティア活動をする」と訳したのですが、「志願兵になる」という意味もあると後で気づき、そちらが相応しいだろうと訳しなおしました。

彼女は前線からFacebookで状況を伝え始め、多くのフォロワーがついたそうです。そうしたことも日本の一般の報道では伝わっていなかったので、なるほどと思いました。(私が知らないだけでしょうか?そんなことはないでしょう。)そして戦場で出会った男性と後に結婚し、作家になりました。

2019年の第1作『娘』は、自身の従軍体験を元に書かれたようで、出版後に英語やポーランド語など何か国語にも翻訳されています。また2022年にはウクライナでは最高の文学芸術賞と言われる、シェフチェンコ・ウクライナ国家賞を受賞しています。賞のサイトを見てみたら2024年も賞が贈られているようで、こうした文化的な活動が続いているのを知るのは嬉しいです。普段のニュースでは戦争のことしか伝わってこないので。ドゥーダが2021年に出した第2作も戦争を背景にしており、なかなかの意欲作のようです。翻訳は順調に済んだので、「タマラ・ドゥーダ」を公開しました。

前回はイベントページの参加者登録はしなかったのですが、今回はせっかくなので登録してみました。日本からの参加者は数少ない様子でした。皆さんもぜひ参加してみませんか。

Can you help us translate this article?

In order for this article to reach as many people as possible we would like your help. Can you translate this article to get the message out?