「ASEAN文化遺産デジタルアーカイブ」のウィキペディア記事とウィキデータ項目を作成する

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稲門ウィキペディアン会の Eugene Ormandy です。2024年4月、日本語版ウィキペディアに「ASEAN文化遺産デジタルアーカイブ」という記事を立項したのち、同主題のウィキデータ項目を作成したので、そのプロセスについて報告します。

きっかけ

書籍『デジタルアーカイブ・ベーシックス5 新しい産業創造へ』に収録された「情報システム開発の視点から見る日本のデジタルアーカイブ技術の水準」という論考を読んでいたところ、ASEAN文化遺産デジタルアーカイブというサービスの存在を知りました。ウィキペディアとウィキデータを調べてみたところ、同項目は立項されていなかったので、自分で作成することにしました。

まずはウィキペディア記事を立項

まずはグーグルにて「ASEAN文化遺産デジタルアーカイブ」と検索。幸い、国立国会図書館の「カレント・アウェアネス・ポータル」といった、ウィキペディアの出典として活用できそうなウェブ記事がいくつかヒットしたので目を通しました。その後、グーグルスカラーにて「ASEAN文化遺産デジタルアーカイブ」および「ASEAN Cultural Heritage Digital Archive」というキーワードで検索。こちらもいくつか論考がヒットしたので、ページ内検索を活用して関連部分を拾い読みしました。

なお、ウィキペディアの記事を執筆するスタイルは利用者ごとに様々ですが、私は「まず複数の出典を読み、頭の中で記事の構成を大まかに完成させた状態ではじめてウィキペディア記事の下書きに着手する」というタイプです。今回も同様の手順をふみました。また、テンプレート Infobox Website や各種カテゴリは、デジタルアーカイブのウィキペディア記事「ヨーロピアナ」「ジャパンサーチ」を参考にしました。

余談ですが、編集イベント等でウィキペディアンが複数集まると、それぞれのスタイルの違いが垣間見えるので大変興味深いです。資料を読むのと同時並行で下書きを書く方もいれば、最初の1時間はPCを立ち上げることすらせず黙々と紙の資料を読み込む方もいます。また、下書きの進捗状況を随時シェアしてくださる方もいれば、記事を書き上げるまで一言も発さずものすごい集中力で書き進める方も。イベントに参加するたび、人間がタスクに取り組む方法って色々あるんだなあ……という思いを新たにします。

閑話休題。そんなわけで、各種論考の記述をピックアップし、日本語版ウィキペディアに「ASEAN文化遺産デジタルアーカイブ」という記事を立項しました。

ウィキデータ項目を作成

その後、ウィキデータ項目「ヨーロピアナ (Q234110)」「米国デジタル公共図書館 (Q2944483)」を参照し、ウィキデータ項目「ASEAN文化遺産デジタルアーカイブ (Q125415444)」を立項しました。ラベル、文 (Statements) についてはスムーズに入力できましたが、識別子 (Identifier) については、ASEAN文化遺産デジタルアーカイブが登録された典拠ファイルが見当たらなかったので空欄としました。ちなみに、VIAF識別子アメリカ議会図書館典拠管理識別子ジャパンサーチ名称識別子を検索しています。詳しい方に捕捉していただければ幸いです。

まとめ

ウィキペディア記事を立項したついでにウィキデータ項目を作成した経緯についてレポートしました。今後は識別子やSQLについての知見を深め、ウィキデータもより充実させたいと思います。

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