さようならベイルート – ポーランドのウィキメディアの犬

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ウィキメディアの背後には、それを作り続ける献身的な人々のコミュニティがあることを私たちは知っています。しかし人々の隣には、ウィキメディアのイベントに参加し地域のウィキメディア文化の一部となっている、愛すべきペットもいるのです。これは、ポーランドのウィキメディア会議に何度も参加していた、ベイルートと呼ばれるポーランドの犬のことです。ベイルートの幸福で愛に満ちた生命は、この6月に終わりを迎えました。私たちはポーランドのウィキメディア世界の心優しいメンバーに別れを告げるために、この犬の物語をお伝えします。

2019年ヴロツワフでのウィキメディア・ポーランド会議中のベイルート (Julo, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

ウィキメディアの犬

ベイルートはポーランドのコミュニティではよく知られていました。ベイルートの飼い主 (正確には、彼の家族) であるウィキメディアンJuloは、ポーランド語版ウィキペディアの長年の編集者でありコモンズの管理者で、ベイルートをポーランドでの様々なウィキメディアのイベントに連れてきていました。ベイルートが会議のセッションや議論をどれだけ理解していたかはわかりませんが、全ての参加者が彼の存在を喜んでいたことは間違いありません。よく見られたのは、ベイルートが会議参加者をホテルのロビーで歓迎し、会議場では静かに眠り、集合写真では誇らしくポーズを取っていた光景です。自分のネームタグを付けていたこともあります!

ベイルートを何回ウィキメディアの会議やイベントに連れて行ったか、私は思い出せません。 – Juloは言います – どんな場合も、彼は忠実な犬として私のウィキペディア活動を助けてくれました。私がコンピュータの前に座ってウィキペディアを編集する時は、私の机の下の足の下 (又は足の上) に横になっていました、とJuloは振り返ります。

Juloがポーランドのウィキメディアイベントを企画するときも、ベイルートは同行しました。愛らしいラブラドールがいることで、全ての会場やサービスの交渉は円滑に運び、迅速に合意に達したのでした。

2022年ポーランド・ウィキメディア夏季会議の集合写真でポーズをとるベイルート(Robert Drózd, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

愛に満ちた生涯

この美しい犬は2013年2月21日、JUKON Hott Bellyという誇らしい名前で生まれました。4月になって、小さな仔犬はかわいいバスケットに入れられ、Juloの家族に加わりました。彼はすぐにJuloの息子の友達になり、Juloの孫たちがやってくるとたちまち親しくなったのです。

仔犬のベイルート (Fot. Julo)

Juloによると、ベイルートの生涯は愛に溢れ、優しさを実践し争いを遠ざけていました。

彼はラブラドールだったけど、ほんとに穏やかで優しい犬でした。11年の生涯の中で、他の犬とケンカしたことは一度もありません。文字通り、たったの一度も。彼は観察眼が鋭く、攻撃的な相手と遭遇するのを避けていたのです。

ベイルート無しのポーランド・ウィキメディアのイベントを想像するのは難しいです。会議の集合写真を美しいラブラドールが飾ることはもうないでしょう。人間の家族に愛され、ポーランド・ウィキメディアコミュニティに歓迎されたベイルートは、深く惜しまれるでしょう。ほんとにいい子でした、ベイルート。

ベイルート、家族のJulo、そして周囲を取り囲むポーランドの素敵なウィキメディアンたち (Robert Drózd, CC BY-SA 4.0)

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